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公安刑事8

公安刑事8.

 私が黒田康子さんに話しかけられたとき、ちょっと嬉しいような気まずいような複雑な気分になった。「父親どうしが知り合いだ」というのは彼女にとっては新しいクラスメイトに話すきっかけの言葉に過ぎなかったが、私は彼女の父親と自分の父親の関係がただの知人・友人関係でないことを知っていた。西部劇で言えば「お尋ね者」と「保安官」の関係なのに、それを知らない彼女の無邪気な言い方に心の中では「慣れ慣れしくすんなよフン」という感じだった。

 私は中学生ぐらいから、赤旗や産経の記事を見比べその主張や違いが分かるようになっていた。女の子にはおくてだったが政治には早熟だった。当時中国は文化大革命勃発により大混乱、それまで仲の良かった日中の共産党は喧嘩別れ。その最大の原因はボケた毛沢東による武装闘争の押し付けだったと思う。「鉄砲から政権が生まれる」と毛沢東は自国の成功体験を普遍化し、世界各国の特殊な状況を無視し、各国の共産党に武装闘争を押し付けた。 

 アジアでは党員300万人を誇り、資本主義国最大のインドネシア共産党が、クーデターによる政権奪取に失敗。逆に反革命クーデタを起こしたスハルト将軍ににより弾圧されアイジット書記長は殺されインドネシア共産党はあっという間に滅亡した。

 日本共産党はその頃まで中国派と思われていたので、その動向は公安にとって重要だった。激動するアジアの情勢と無関係に思える淡路島の田舎町にも公安刑事がやってきて、末端の党員からいろいろな情報を集めていた。 続く

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